「私の年収低すぎ…」
そんなことを言っている下請けSEってめっちゃ多いですよね。
私もそうでしたが、下請けSEってホント年収低いんですよ。そしてまだ2次請け、3次請けの下請けならば良い方で、4次請け以下になるともう生活するのも精一杯の年収になってしまいます。大体4次請け以下で年収は500万以下になります。
実際には、
「下請けSEはアルバイト以下の給与(時給900円程度)で働いている人もいます!」
これ本当に事実なんですが、全然世間に知られていないんですよね。実際には最下層にいる5次請け以下なんかになると、その生活は悲惨過ぎて言葉では表せません…。
実際に5次請け以下のエンジニアの年収は、普通に300万円を切ったりするくらいですからね。
ということで、今回はそんな悲惨な下請けシステムエンジニアの年収の真実をご紹介していきます。
目次
主な元請け(1次請け)の企業一覧
それではまずIT業界のピラミッド構造と元請け(1次請け)の一覧を紹介します。
システムエンジニアの労働環境は、建築業界と同じく
「多重下請けのピラミッド型構造で成り立っております!」
中身とすると、開発を発注元と直に契約を結べる元請け(1次請け)、段々と下に行って、2次請け、3次請けと順に契約をしていきます。すると必然的に下請けになればなるほどピンハネされて、もらえるお金は減っていくのです。
そして、
「IT業界の諸悪の根源は元請け(1次請け)になるのです」
だってこの元請け(大手SIer、上流SIer)が契約して、昔から付き合いがある会社にガンガン発注します。その結果、今のような構造が出来上がったのです。
そして大手SIer、上流SIerは主に以下の通りです。
・NEC
・富士通
・日立
・NTTDATA
・IBM
・ユニシス
など
有名ベンダー企業が元受けにあたります。
これらの企業がIT業界のピラミッド構造を作り出し、牛耳っているのです。
そしてこのピラミッド構造は、受注企業に近ければ近いほど給料が高くなります。そして同じ仕事をしていても、受注企業との契約の距離が近ければ単価が高いし、遠ければ単価は低くなります。
必然的に下請けと呼ばれる企業で従事する場合、当然給与水準も低くなります。
年収に換算すると請けが1つ経るごとに、20~30万以上の年収差があると言われます。その結果、元請けの大手企業と最下層の下請け企業としては、平均給与が2倍以上も差があるともいわれています。
大企業(元受け)に務めている私に言わせたら、これ本当です。
ちなみにあなたの会社が、元請け(1次請け)か否かを判断するのはどのようにすればよいでしょうか?
それは、会社HPに記載の主要取引先を確認することです。
主要取引先に官公庁、鉄道等の非IT企業が多い場合は元請け(1次請け)の可能性が高いと言えます。
逆にNTTデータ、富士通、日立製作所、伊藤忠テクノソリューションズ等の大手IT企業が多い場合はいわゆる2次請け、3次請けの下請け(孫受け、ひ孫請け)企業であることがわかるというわけです。
まあそんなことは調べなくても、大体わかりますけどねw
3次請けは法律で禁止されているが…
ちなみに私は、冒頭から多重下請け構造の中で3次請けを記載しています。
ただこれって実際にして良いものなのかをあなたは知っていますか?
「実は3次請けという契約は法律で禁止されています」
ですが、これはIT業界で暗黙の了解として蔓延しております。
現状業界自体の人手不足もあり、契約自体の3次請けは存在していなくとも、実態として3次請けの企業が存在しております。更に4次請け5次請けの企業が存在しています。
そしてこれって、大体地元の中小のIT企業が請けるものなのです。地域に根付く中小のIT企業って自分たちで仕事を受注できないので、元請けから仕事をもらう必要があります。そのため、美味しいところは取られて、あまり美味くない3次請け当たりから請負をするのです。
そして更にそれ以上の下層の企業も存在するのが現状です。
私が知っているのは、最大7次受けくらいまでいましたね。もうそんなプロジェクトでは、超絶ブラックプロジェクトでしたがw
下請けSEの年収(給料)はどのくらい?
それではお待ちかねの、下請けSEの平均年収の発表です!
まず端的に言うと、
「大体350万円くらいです!」
う~ん、これは低いですね。流石に超絶ブラックの働き方をさせられて、この年収って…。これでは割に合わないですよね。
ということで詳細な額はこんな感じです。
- 元受け(1次受け):年収800万円
- 2次受け :年収600~700万円
- 3次受け :年収500~600万円
- 4次受け :年収400~500万円
- 5次受け :年収350~450万円
- 6次受け :年収300~450万円
- 7次受け :年収250~350万円
- 8次受け :年収230~280万円
ここまで正直に書いて良いのか書いていて疑問に思いましたが、大体これくらいです。元受けのITベンダーは実際にこれくらいもらっています。
…いや、現実はもうちょっともらっています。実際には元請けSEは、大体800万円~1000万円くらいもらっていますね。
はぁ~もう嫌になりますよね。
そして2次受け~8次受けまではこれくらいの年収となります。
やっぱりピラミッドの上になればなるほど、年収は良いですね。大体2次請け~3次請けあたりがITベンダーの子会社(グループ会社)となり、3次~4次請け以降が地元の中小企業となります。
ITベンダーの子会社(グループ会社)だとこれで大体500万円~600万円。流石ピラミッドの上の方は違いますよね。
そして3次請け以降は…230万円~500万円程度となります。もうこれだと、生活するのも精一杯なレベルになりますよね。やはりこのあたりだと、中小企業が多いので足元見られてこれくらいの額になってしまうんですよね。
私が見ている限り、ITピラミッドでの年収はこれくらいになります。ちなみにこの年収ですが、
「相当リアルな数字を入れております」
本音を言うと、ここまでリアルな数字は書きたく無かったです。だってあんまりリアルな数字を書くと、問題になったりしますので。
でも書いていたらいつの間にか本当の値を入れておりましたので、そこを踏まえてみていただけると助かります。
でも、本当に大丈夫かな…。
下請けSEの年収が低い理由とは?
次は2次受け、3次受け、そして更に下層の下請けSEが、何でこんなに低い年収になるかの説明です。
その理由ですが、
「下層になればなるほど、上層部がピンハネをするからです」
実際にITピラミッドって、上層部がピンハネして下層部に発注しております。そのため、何層にもなればなるほど、下層部はもらえるお金が低くなるのです。その結果、年収が下がるのです。
それでは具体的な説明です。
まず、企業の収入は端的に言って案件の単価から利益を得ています。そのため元請け(1次請け)の上流企業は、契約金をそのままもらえます。
例えば契約金が1億だったら、元請けSEはそれをそのままもらえるのです。
問題なのが2次請け以降のSEです。
この2次請けへの発注は元請け実施します。そしてその際、
「1億のうち1000万程度を自分たちの利益としてピンハネして、9000万円で発注するのです」
つまり2次受けのSEは元々1億だったものを、9000万円として仕事を受けます。つまり、少ない単価から会社の利益分と、給与を分配していくため必然的に社員の給与は低くなることは明白です。
これが更に3次請けに2次請けから発注が行きます。
その場合は、
「9000万円のうち1000万程度を自分たちの利益としてピンハネして、8000万円で発注するのです」
元々1億円の契約がどんどん削られて下請けSEの会社へ発注されるのです。このままどんどん下請けSEに発注され続けると、最終的には5000万円も割ってしまうような世界となります。
その結果、下請けになればなるほど、どんどん年収が下がっていくのです。
更に下請けSEの会社はみなし労働制度を採用している!
更に下請け企業では年収が低くなる仕組みがあります。
それが
「みなし労働制度を採用している点です」
この制度は、給与に一定時間分の残業代を含ませておく制度で、残業しなくても給料がが支払われる制度なのです。「おお!夢のような制度だ!」と思う方が多いですが、その金額は実際に残業した場合に対して見合わないことが多いことに注意が必要です。
実際に多くの下請け企業は、40時間分相当として特別手当3万円支給と設定しているところが非常に多いのです。これって計算すると、1時間750円程度で残業していることになります。
コンビニのバイトより低い時給でバイトって…。
下請けSEの企業になればなるほど、残業を見越してこのような制度を取り入れているため、どんどん年収が低くなるのです。
下請けSEの将来はある?
ここまで下請け企業の給与について話してきました。今までの内容から、長く続くエンジニア人生で果たして下請け企業の社員に将来があるのかって不安になりますよね?
結論から言えば、
「下請けSEの将来はありません!」
今回紹介したように、下請けSEはIT業界のピラミッド構造が無くならない限りまず年収は上がりません。更には下請け企業は、みなし労働制度なども導入しているために更に年収は下がる一方なのです。
私も色々と過去に頑張ってみました。自分で出来るプログラミング言語を増やしてみたり(C言語、C++、VB)、資格を取ってみたり、リーダーとして頑張ってみたりと。
しかし全く年収は上がらなかったんですよね。
よくよく考えればそうで、結局下請け企業って永久に下請け企業なのです。なので今ある状況、つまり5次請けだったら5次請けの立場は永久に変わらず、会社としての売り上げも変わらないのです。なので私1個人が頑張っても、会社の収入がほとんど変わらないので私の給料も増えないのです。
じゃあどうすれば良いかと言うと、
「転職をするしかないのです!」
先ほど申し上げた通り、IT業界はピラミッド構造になっており下請け企業の地位は永遠に変わりません。そのため会社の収入が増えないので、社員の収入も増えないのです。
まあ当たり前ですよね。
そんな背景もあるため、給料を上げるにはもっと上の階層、例えば元請けや2次請けなどの上の階層の企業に転職するしかないのです。
例えば5次請けならば、4次請け、3次請け企業に転職する。もしくは元請けや2次請けを狙うなどです。IT業界の構造上、これはもう覆せない世界なので、そうするしか無いのです。
ですのであなたが下請け企業に勤めていて、年収を上げたいのでしたら今すぐ転職をするべきなのです。
「でも下請け企業の私が元請けなどの転職できるとは思えない…」
とか言わないでくださいね。
あなたの言う通り、下請け企業の人が元請けや2次請け企業にに転職するのは大変です。だって元請けなどの企業は、下請け企業よりも学歴や持っている資格が高かったりしますからね。
しかし下請け企業でしっかりと業務をこなしていれば、転職は可能なのです。転職って実は、あなたのスキルや成果が重視されます。なので今の下請け企業でしっかりと業務をこなしていれば、その成果で転職することが可能なのです。更に学歴や資格なんて、転職でほとんど重視はされないのが常識です。
事実、私も私の周りの人も5次の下請けから、元請け企業や2次請け企業に転職できておりますから。
ですので今すぐ、転職サイトに登録して転職を始めるべきなのです。
転職はとにかくスピード重視です。何故なら条件の良い案件はすぐに応募が殺到し、埋まってしまうからです。なので今転職を考えているときに登録して、時間があるときに常に見ておくことが大事なのです。
そしてそれくらい行動できないと、転職なんてできませんよ!
あなたは下請け企業で年収が低いのが嫌なんですよね?だったら今すぐ転職しないと、永久に後悔しますよ?それが嫌だったら、今すぐ行動してください。
ちなみに転職サイトは登録無料で、5分で登録が完了します。ですので思い立った今こそ行動しましょうね。
↓元請け・2次請けでも転職可能な無料転職サイトはこちら
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は下請けSEの年収が低いお話をさせていただきました。
それでは今回のまとめとなります。
- 下請け企業の年収が低い原因は元請け(1次請け)の企業(NEC・富士通・日立など)のせい
- 3次請けは法律上禁止でも実際にはしている
- 下請けSEの給料は200万~500万程度
- 下請けはピンハネされて年収が低い
- みなし労働制度によって下請け企業は残業代が出ない
- 下請けSEの将来は無いので転職がおすすめ
となります。
最後に私からひと言、
「下請けSEで年収が低い人は今すぐ転職しましょう!」
今回お話ししたように、下請け企業ってIT業界の構造上、どんなに頑張っても売り上げは増えません。そして下請け企業の売り上げが増えないということは、その社員もどんなに頑張っても給料はなかなか増えないのです。
というか、そんな状態で給料を上げたら会社は潰れちゃいますからね。
そんな背景もあり、1個人ではどうしようも無いので、下請け企業のSEが年収を上げるには転職をするしかないのです。ですのでこれを読んでいるあなたは今すぐ転職サイトに登録して、転職をすべきなのです。
「でも転職って言っても年収が下がるなどのリスクがあるから辛い」
とか言わないでくださいね。
確かに転職はリスクがあります。転職したら逆に年収が下がったとか、転職先がブラック企業だったとか。私の知り合いでもそういう方はいらっしゃいました。
しかしそれは早めに、大手の転職サイトを使うことによって防げるのです。実際に転職活動を早めにすることによって、ちゃんとその企業を調べることができ、年収は上がるか、ブラック企業じゃないかを判断できるのです。
更に大手転職サイトは登録している企業が問題無い会社かどうかを保証しています。よく考えてください?大手の転職サイトがブラック企業なんか紹介したら、社会的な問題になってしまうので、そんなことはできませんよね。
そんな背景があるので、今すぐ大手転職サイトに登録して転職活動を始めるべきなのです。
そしてそれくらい出来ないようではあなたは一生年収は低いままですよ?
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